YouTube運用代行の相見積もりは、総額を並べるだけでは比較になりません。同じ「月額30万円」でも、撮影が含まれる会社と含まれない会社では、依頼後にかかる手間がまったく違うからです。この記事では、相見積もりを取る前に条件をそろえる方法、見積もりを並べる比較表の作り方、金額差が生まれる要因を説明します。

BtoBや検討期間の長い高単価商材では、相見積もりの結果を社内で説明し、承認を得る場面があります。総額だけの比較表では、その場で質問が出たときに答えられません。条件ごとの比較表を作っておくと、社内説明の根拠として使えます。

総額だけの比較で見落とすこと

相見積もりで多くの企業がつまずくのは、各社の見積書に書かれた総額を、そのまま並べて安い順に並べることです。見積書の書式は会社ごとに違い、同じ「運用代行一式」という項目でも、撮影が含まれるか、修正が何回までかは会社によって異なります。

総額だけを比べると、次のような判断ミスが起こります。

  • 撮影が含まれない見積もりを、撮影込みの見積もりより安いと判断してしまう
  • 修正1回までの見積もりを、修正が無制限の見積もりと同じ条件だと思い込む
  • 初期費用が別立ての見積もりを、月額だけで比較してしまう

これらのミスを防ぐには、見積もりを受け取る前に、各社へ同じ条件で依頼する必要があります。

依頼前に条件を1枚にまとめる

相見積もりを取る前に、依頼する条件を1枚の仕様書にまとめます。仕様書に入れる項目は次のとおりです。

項目まとめる内容
投稿本数長尺とショートを分けて、月あたりの本数を書く
1本の尺長尺の目安の長さを書く
撮影の有無・回数撮影を含むか、月何回・何時間までかを書く
撮影場所自社オフィスか、依頼先のスタジオかを書く
企画・台本の範囲社内で用意するか、依頼先に任せるかを書く
修正回数希望する上限、または無制限かを書く
契約期間希望する最低契約期間を書く

この仕様書を同じ文面で複数社に送ります。会社によって「撮影込みの場合の金額」と「撮影なしの場合の金額」の両方を提示してくることもあるため、どちらを基準に比較するかも仕様書に明記しておきます。

Fig相見積もりを比較する4つの手順
  1. 01
    条件を1枚にまとめる
    投稿本数・撮影・修正回数などを仕様書に書く
  2. 02
    同じ条件で依頼する
    複数社へ同じ仕様書を送る
  3. 03
    比較表に並べる
    会社ごとの回答を同じ項目で並べる
  4. 04
    差の理由を質問する
    条件が違う項目は、理由を直接確認する

比較表に並べて差を見る

各社から見積もりが届いたら、仕様書の項目をそのまま表の行に使い、会社ごとに列を作って並べます。表にするときの進め方は次のとおりです。

  1. 仕様書の項目を行に、会社名を列にした表を作る
  2. 各社の回答を、項目ごとにそのまま書き写す
  3. 回答がない項目は「記載なし」として空欄にせず書く
  4. 金額の行は最後にまとめ、条件が同じ行とそろえて見る

このとき大切なのは、見積書に書かれていない項目を推測で埋めないことです。回答がない項目は、推測せずに依頼先へ直接確認します。推測で埋めると、あとで実際の条件と食い違い、追加費用の原因になります。

比較表ができたら、金額の差だけでなく、条件の差がどこにあるかを先に確認します。条件がそろっている行で金額差があれば、その差は依頼先の単価そのものの違いです。条件がそろっていない行で金額差があれば、その差は依頼範囲の違いから生まれています。

金額差が生まれる3つの要因

比較表の条件をそろえたあとも金額差が残る場合、差の多くは次の3つの要因から生まれます。

撮影の有無と回数

撮影を含む見積もりは、撮影を含まない見積もりより総額が高くなります。撮影を含まない場合、素材の撮影を自社で手配する費用を別に計算する必要があります。当社の月額プランの内訳では、撮影は月1回・4時間までで40,000円です。撮影の回数を増やすと、内訳と同じ単価で金額が上がります(撮影は月1・2回から選べます)。

企画・台本の範囲

話す内容を社内で用意できる場合、企画・台本の費用はかかりません。依頼先に任せる場合は、月額の費用が上乗せされます。当社の月額プランでは、企画・台本の作成は月額50,000円(税別)のオプションです。相見積もりの比較表では、この項目が「含む」か「含まない」かで、同じ総額に見えても実質の負担が変わります。

修正回数と契約期間

修正回数に上限がある見積もりは、上限がない見積もりより総額が低くなりやすい傾向があります。ただし上限を超えた場合の追加費用が発生するため、総額だけでは判断できません。契約期間も同様に、短期間の契約は1本あたりの単価が高くなることがあります。条件をそろえた比較表で確認する価値があります。

Fig相見積もりの比較の仕方
条件をそろえない比較
  • 各社の総額だけを並べる
  • 撮影や修正回数の条件が会社ごとに違う
  • あとから追加費用が発生しやすい
条件をそろえた比較
  • 同じ仕様書で依頼し、同じ項目で並べる
  • 金額差が条件の違いか単価の違いか分かる
  • 社内説明の根拠として使える

比較表をもとに依頼先と確認すること

比較表ができたら、依頼先と価格交渉をする前に、条件のずれを先に解消します。価格だけを理由に他社の見積もりを提示して値下げを求めると、条件のずれが残ったまま契約に進み、あとから「想定していた作業が含まれていない」という行き違いが起きやすくなります。

確認する順番は次のとおりです。

  1. 比較表で条件が一致していない項目を、依頼先ごとに洗い出す
  2. その項目について、依頼先に金額の前提を質問する
  3. 条件をそろえたうえで、改めて金額を提示してもらう
  4. それでも残る金額差について、理由を質問する

この順番で進めると、価格交渉の前に比較の前提がそろい、金額差の理由が条件なのか単価なのかを区別できます。見積もりを比較するときに確認する項目は、YouTube運用代行が安い理由|見積もりで確認する5項目にもまとめています。

当社の見積もりを例にすると

当社(株式会社JISEKI)の標準プランは、撮影込み・月16本投稿(長尺4本+ショート12本)で月額20万円(税別)です。内訳は撮影が40,000円(月1回・4時間まで)、長尺動画の編集が120,000円(20分以内×4本)、ショート動画の制作が30,000円(12本)、サムネイルの制作が10,000円(4枚)です。内訳の詳しい解説は、YouTube運用代行の費用内訳|月20万円で何ができるかにまとめています。

本数や撮影回数を変えた場合も、内訳と同じ単価で計算します。長尺を4本から6本に増やすと編集とサムネイルで月65,000円の増額、撮影を月1回から2回にすると撮影費が4万円の増額です。選べる範囲は、長尺4・6・8本、撮影1・2回、ショート12・16・20・24本です。

企画・台本の作成は月額50,000円(税別)のオプションで、社内で話す内容を決められる場合は不要です。撮影だけ・編集だけの単品依頼は、月額プランとは単価が変わるため個別にご相談しています。月額料金に含まれる範囲と含まれないものは、YouTube運用代行料金|月額に含まれる範囲と含まれないもので説明しています。

撮影の交通費は、東京都内であれば料金に含まれますが、東京都以外での撮影は交通費を別途お見積もりします。この条件も、比較表の「撮影場所」の行にそのまま書いてください。契約期間についての確認項目は、YouTube運用代行の契約期間|最低期間の目安と確認する5項目にまとめています。

この内訳は、他社の見積もりと条件をそろえて比較するときの物差しとして使えます。表示している金額はすべて概算(税別)で、正式な見積もりはヒアリング後に提示します。

まとめ

YouTube運用代行の相見積もりは、総額を並べるだけでは比較になりません。投稿本数・撮影の有無・修正回数・契約期間などの条件を1枚の仕様書にまとめ、同じ条件で複数社に依頼してから、比較表に並べます。金額差が残る場合は、撮影の有無・企画台本の範囲・修正回数と契約期間のどこに差があるかを1つずつ確認します。

当社の標準プランは、撮影込み・月16本の投稿で月額20万円(税別)です。本数や撮影回数を変えた場合の概算は、見積もりシミュレーションで確認できます。サービスの内容はYouTube制作代行のページにまとめています。