YouTube制作会社を選ぶときに必要なのは、実績や料金表を眺めることではありません。候補の会社に同じ質問をそろえてぶつけ、回答の具体性で絞り込むことです。この記事では、初回のヒアリングで聞く6つの質問と、良い回答・注意する回答の見分け方を整理します。具体例には当社(株式会社JISEKI)の料金内訳と撮影体制を使います。
依頼したい範囲を先に決める
「制作会社」という言葉には、単発の動画制作だけを請け負う会社と、企画から投稿まで継続的に任せられる会社の両方が含まれます。質問をする前に、自社がどちらを求めているかを決めておく必要があります。
単発の依頼では、撮影から納品までの流れと、本数・尺で決まる単価が中心の確認事項になります。継続的な依頼では、月ごとの撮影頻度やまとめ方、企画・投稿管理の担当範囲まで確認する項目が増えます。
- 撮影1回・納品までの流れを確認する
- 公開後の運用は依頼しない前提になる
- 料金は本数・尺で決まる単品の単価
- 月ごとの撮影頻度とまとめ方を確認する
- 企画・投稿管理の担当範囲を確認する
- 料金は月額プランの内訳で決まる
範囲を決めずに質問すると、同じ回答でも「単発なら十分」「継続なら不足」のように評価が変わります。最初に単発か継続かを決めておくと、次の6つの質問への回答を同じ基準で比較できます。
単発か継続かを判断する手がかりは、動画を公開する頻度です。1本だけ公開して終わりにする予定なら単発、投稿を月に複数本続ける予定なら継続的な運用に近くなります。決めきれない場合は、最初は単発で1本を依頼し、社内の反応を見てから継続を検討するという進め方もできます。
初回ヒアリングで聞く6つの質問
範囲を決めたら、候補の会社へ次の6つの質問をそろえてぶつけます。
| 質問 | 確認できること | 注意する回答 |
|---|---|---|
| 対応する業務範囲はどこまでですか | 撮影・企画・投稿管理のうち何が含まれるか | 「一式で対応します」としか答えない |
| 近い業種での制作実績はありますか | 業種特有の事情を踏まえた企画ができるか | 社名や再生数だけを強調し、条件を説明しない |
| 撮影は誰が行いますか | 自社スタッフか、都度外部に手配するか | 担当者が毎回変わるかどうかを明言しない |
| 撮影から納品までどのくらいかかりますか | 投稿スケジュールを立てられる見通しがあるか | 「状況によります」とだけ答える |
| 本数や撮影回数を増やす場合の単価はどう決まりますか | 増量時の金額を自分で計算できるか | 増量時の単価をその場で即答できない |
| 最低契約期間と修正回数の上限はどうなっていますか | 途中で止める場合や追加費用の条件が分かる | 「契約書を見てから」としか答えない |
6つの質問は、最初の打ち合わせで一度に聞いても構いません。回答が曖昧な質問が1つでもあれば、その場で「具体的にはどういう条件ですか」と聞き直してください。6つすべてに具体的な答えが返ってくる会社は、契約後の進行についても具体的に説明できる傾向があります。逆に、総額や「実績多数」といった言葉だけが先に出てくる会社は、契約後に条件を確認し直す場面が増えやすくなります。
費用を聞くときに確認する2点
5つ目の質問(増量時の単価)を深掘りするときは、次の2点も確認します。
1点目は、単価がどの単位で決まるかです。撮影は回数と拘束時間、長尺動画の編集は本数と尺、ショート動画とサムネイルは本数・枚数で決まります。単位がそろっていない見積もりは、総額だけを比べても高いか安いかを判断できません。
2点目は、撮影だけ・編集だけの単品依頼を受けるかどうかです。単品依頼は、継続契約の内訳とは単価が変わることが多く、月額プランの内訳をそのまま単品の価格として提示できない会社もあります。当社の場合も、撮影だけ・編集だけのご依頼は単価が変わるため、個別にご相談いただく形にしています。月額プランの内訳の単価を、そのまま単品の価格としてお伝えすることはできません。
当社の月額プランの内訳を例にすると、撮影40,000円×1回(月1回・4時間まで)、長尺動画の編集30,000円×4本(1本20分以内)、ショート動画2,500円×12本、サムネイル2,500円×4枚の合計で、月16本の投稿が月額200,000円(税別)です。本数や撮影回数を増やす場合も、同じ単価で計算できます。当社の説明では、一般的な制作会社の相場は月30万〜50万円で、当社の月額20万円は相場の約半額にあたります。
体制と実績の質問を深掘りする
6つの質問のうち、体制と実績は特に回答の差が出やすい項目です。体制を深掘りするときは、撮影の実行者に加えて、企画・台本の作成を誰が担当するか、別料金かどうかも確認します。実績を深掘りするときは、件数の多さではなく、どの業種でどんな企画の型で成果につながったかを聞きます。
体制を深掘りする質問の例としては、「撮影を担当するスタッフは毎回同じ人ですか」「企画・台本の作成を依頼する場合、別料金ですか」が挙げられます。実績を深掘りする質問の例としては、「その実績では企画のどの工程まで担当しましたか」「直近1年以内の実績はありますか」が挙げられます。いずれも、1回目の質問への回答が曖昧だったときに、同じ場で追加して聞く位置づけです。
体制の確認項目をさらに詳しく整理したい場合は、YouTube運用代行の会社選び|実績と体制の確認基準にまとめています。実績の説明を見分ける質問は、YouTube運用代行の実績の見方|確認すべき5つの質問で解説しています。
業務範囲の区分や、会社によって何が含まれるかの違いは、YouTube運用代行とは|業務範囲と確認すべき6項目で整理しています。見積書の項目の意味や単位をさらに細かく確認したい場合は、YouTube運用代行の見積もり|項目の意味と確認する5つの基準を参照してください。
複数社に同じ質問をするときの進め方
6つの質問は、1社だけに聞いても比較の基準になりません。2〜3社に同じ文面でそろえて聞き、回答を並べて初めて、どの会社が具体的に答えているかが見えてきます。
- 01単発か継続かを決める依頼したい範囲を先に固めておく
- 02同じ文面で2〜3社に質問する文面を変えずにヒアリングする
- 03回答を会社ごとに書き出す総額ではなく質問ごとに回答を並べる
- 04曖昧な回答の会社を外す具体的に答えられない会社は候補から外す
回答を書き出すときは、6つの質問をそのまま表の見出しにして、会社ごとに1行で埋めていくと比較しやすくなります。総額の欄だけを先に見ると、範囲や体制の違いが見えなくなります。6つの質問の回答をすべて埋めたあとに、最後に総額を並べて比べてください。
当社への質問にどう答えるか
6つの質問のうち、対応範囲・実績・体制・納期・増量時の単価について、当社(株式会社JISEKI)がどう答えるかをまとめると次のとおりです。他社へ同じ質問をする際の比較の物差しとしてお使いください。
対応範囲は、撮影・長尺動画の編集・ショート動画の制作・サムネイルの制作が月額プランの内訳に含まれ、企画・台本の作成は月50,000円(税別)のオプションです。実績は、SES(IT人材)企業のチャンネルを4社同時進行で制作した実績や、採用支援企業の発信チャンネルを月4本ペースで制作した実績があります。人材紹介企業には、自社企画のキャリア密着ドキュメンタリー番組への出演を、企画・撮影・編集・サムネイルまで一括で制作しました。撮影は自社のスタッフが、貴社のオフィスまたは指定の場所で、月1回・4時間までまとめて行います。編集とサムネイルの初稿は、撮影後およそ10日でお届けしています。交通費は東京都内の撮影に限り料金に含み、東京都以外での撮影は別途お見積もりします。本数や撮影回数を増やす場合の概算は、内訳と同じ単価で計算できます。
まとめ
YouTube制作会社を選ぶときは、実績や料金表を見るだけでなく、対応範囲・実績・体制・納期・増量時の単価・契約条件という6つの質問を、候補の会社にそろえてぶつけます。回答が具体的な会社ほど、契約後の進行も具体的に説明できる傾向があります。
当社の標準プランは、撮影込み・月16本の投稿で月額20万円(税別)です。本数や撮影回数を変えた場合の概算は、見積もりシミュレーションで確認できます。サービスの内容はYouTube制作代行のページにまとめています。