BtoB向けのYouTube運用代行を選ぶときは、総合系の実績の多さではなく、検討期間の長い商材に合う企画と撮影体制を提案できるかで判断します。BtoBの商材は、1本の動画の再生数よりも、継続した発信が問い合わせや商談にどうつながるかのほうが重要になるためです。この記事では、総合系とBtoB特化の違い、依頼前に確認する6つの基準、初回の打ち合わせで聞く質問をまとめました。判断基準を具体的にするため、記事の後半では当社(株式会社JISEKI)自身の体制も例として挙げます。自社の数字は、内訳をそのまま開示できる情報だからです。

検索結果の多くが答えていないこと

「BtoB YouTube 運用代行」で検索すると、会社をランキング形式で並べた比較記事が多く見つかります。ランキングは候補を知るのには役立ちますが、自社の商材に合うかどうかは、順位だけでは分かりません。

上位の比較記事の多くは、幅広い業種や個人YouTuber向けの会社まで一律に並べており、検討期間の長いBtoB商材に合うかどうかまでは踏み込んでいません。順位が高い会社が、自社の商材にも合うとは限りません。

この記事で扱うのは、順位ではなく次の2点です。

  1. 総合系の運用代行とBtoB特化の運用代行で、何を基準に比べればよいか
  2. 依頼前の打ち合わせで、具体的に何を聞けばよいか

総合系とBtoB特化、比較する視点の違い

YouTube運用代行には、幅広い業種を対象にする総合系と、BtoBや検討期間の長い商材に絞ったBtoB特化があります。両者の違いは、実績の数ではなく、企画を作るときに何を指標にするかに表れます。

Fig総合系とBtoB特化、比較する視点の違い
総合系のYouTube運用代行
  • 幅広い業種への対応を強みにする
  • 再生数・登録者数を指標にした提案が中心になりやすい
  • 企画は一般的に再生されやすい型が中心になりやすい
BtoB特化の運用代行
  • 問い合わせ数・商談化率など事業の指標で提案を求められる
  • 近い業種での制作経験を具体的に説明できる
  • 検討期間の長い商材向けの企画を提案できる

この違いは、初回の提案書に表れやすい部分です。総合系では投稿本数や再生数の目標が中心になりやすく、BtoB特化では引き合いにつながりそうな企画の切り口まで提案に含まれます。

BtoBの商材は、視聴者が1回動画を見ただけで問い合わせに至ることは少なく、複数回の接点を経て商談につながります。企画の段階で「次にどう思われたいか」まで設計できる会社かどうかが、総合系とBtoB特化の実質的な違いです。

総合系の会社でも、近い業種の実績や、商談につながる企画の経験があれば候補になります。大切なのは「総合系かBtoB特化か」という看板ではなく、次の章で挙げる基準を満たしているかどうかです。

依頼前に確認する6つの基準

基準確認するとわかること
KPIの置き方再生数ではなく、問い合わせ数や商談化率で提案してくるか
近い業種の経験社名を出せなくても、業種単位で事例を具体的に説明できるか
撮影体制自社のスタッフが撮影するか、都度外部クルーを手配するか
企画・台本の範囲社内で話す内容を決められない場合も、どこまで任せられるか
初稿までの日数撮影や素材の提供から、初稿が届くまでの日数
契約条件最低契約期間、中途解約の条件、修正回数の上限

この6項目は、見積もりの総額を見る前に確認します。総額が同じでも、6項目の内容によって、依頼後の手間や修正の自由度が変わるためです。それぞれの基準で見ているポイントは次のとおりです。

  • KPIの置き方: 再生数だけを追う提案は、検討期間の長い商材では成果に結びつきにくくなります。問い合わせ数や商談化率を指標に含めているかを確認します
  • 近い業種の経験: 社名を出せない場合でも、業種や商材の特徴を踏まえた企画の例を具体的に説明できるかを見ます
  • 撮影体制: 自社のスタッフが撮影するか、案件ごとに外部クルーを手配するかで、撮影日の調整のしやすさが変わります
  • 企画・台本の範囲: 社内で話す内容を用意できない場合に、企画や台本の作成までを任せられるかを確認します
  • 初稿までの日数: 撮影や素材提供から初稿が届くまでの日数は、投稿スケジュールの立てやすさに直結します
  • 契約条件: 最低契約期間や中途解約の条件、修正回数の上限は、見積もりの総額だけを見ていては分かりません

初回の打ち合わせで聞く5つの質問

Fig初回の打ち合わせで聞く5つの質問
  1. 01
    類似業種の経験
    社名を出せなくても、業種単位で事例を説明できるか
  2. 02
    KPIの置き方
    再生数ではなく問い合わせ数などで提案してくるか
  3. 03
    撮影体制
    自社で撮影するか、都度外部クルーを手配するか
  4. 04
    初稿までの日数
    撮影や素材提供から何日で初稿が届くか
  5. 05
    契約期間と解約条件
    最低契約期間と、途中で止める場合の条件

質問への答えが具体的かどうかで、実際の体制が見えてきます。たとえば撮影体制を聞いたときに「弊社のスタッフが伺います」と答えられるか、「手配してみないと分かりません」と答えるかで、撮影当日の対応力が変わります。

KPIの質問では、「貴社の業種なら、こういう指標で見ます」と具体例を添えて答えられるかを見ます。初稿までの日数は会社によって差があるため、投稿頻度を決める前に確認しておくと、公開までのスケジュールを立てやすくなります。

費用の内訳と撮影込みかどうか

総額の比較だけでは、撮影が含まれるかどうかが分かりません。撮影が別料金の会社に依頼すると、機材や撮影者を自社で用意する必要が出てきます。工程ごとの内訳と月額20万円の考え方は、YouTube運用代行の費用内訳にまとめています。尺や本数を変えたときの金額感は、YouTube動画制作の相場で確認できます。

当社が聞き取っている範囲では、一般的な制作会社の相場は月30〜50万円です。当社の標準プラン(月額20万円、税別)は、この相場の約半額にあたります。撮影込みか、月に何本の投稿が含まれるかを、相場と合わせて確認してください。

当社の標準プランは、撮影込み・月16本の投稿(長尺4本・ショート12本)で月額20万円(税別、概算)です。本数や撮影回数を変えた場合の概算は、見積もりシミュレーションで確認できます。

撮影だけ、編集だけを依頼したい場合もありますが、単体の依頼は単価が変わるため、個別の相談になります。月額プランの内訳をそのまま単品の価格として使えるとは限りません。撮影だけを依頼したいときに確認する範囲は、YouTube撮影代行とはにまとめています。

撮影を伴う依頼では、交通費が総額に含まれるかも確認します。当社の場合、東京都内の撮影は交通費込みで、東京都以外は交通費を別途お見積もりしています。遠方の会社に依頼するときは、交通費が見積もりに含まれているかを必ず確認してください。

当社の場合を例にすると

6つの基準に沿って、当社(株式会社JISEKI)の場合を例に挙げます。他社に見積もりを依頼するときも、同じ項目を聞いて比べる材料にしてください。

  • KPIの置き方: 再生数だけでなく、視聴者の困りごとを解決する切り口を企画に反映します。当社が制作に関わるIT人材系の企業チャンネルでは、同じ社員インタビューの素材でも、主語を会社の自慢ではなく「視聴者の困りごとを助けた話」にした回は約6倍再生されました
  • 撮影体制: 当社のスタッフが、月1回・4時間でまとめて収録します。出演者の負担は月に半日です
  • 初稿までの日数: 編集とサムネイルの初稿は、撮影後およそ10日でお届けします
  • 企画・台本: 月5万円(税別)のオプションです。社内で話す内容を決められる場合は、オプションなしで始められます
  • 近い業種の経験: SES(IT人材)企業のチャンネルを4社同時進行で制作し、各社の強みが違うポジショニングで立ち上げた実績があります
  • 契約条件: 最低契約期間や中途解約の条件、修正回数の上限は個別のご相談です。初回の打ち合わせでご確認ください

記載の金額はすべて概算(税別)で、正式な見積もりはヒアリング後にお出しします。他社の見積もりを比較するときの物差しとして使ってください。

BtoBの商材では、社内の担当者が商談で話している内容が、そのまま企画の題材になります。BtoBのYouTube成功事例に、実際に伸びた企画の型をまとめています。

まとめ

BtoB向けのYouTube運用代行を選ぶときは、総合系かBtoB特化かという看板よりも、KPIの置き方・近い業種の経験・撮影体制・企画と台本の範囲・初稿までの日数・契約条件の6つを確認します。初回の打ち合わせで5つの質問を聞けば、実際の対応力が見えてきます。

自社の投稿本数や撮影回数を変えた場合の費用感は、見積もりシミュレーションで確認できます。サービスの内容はYouTube制作代行のページにまとめています。