密着動画は、目的と対象を1つに決め、台本と質問を事前に用意し、撮影当日はカットを多めに撮り、編集でテンポを整え、長尺とショートで配信し、公開後の反応を次の企画に反映する、という手順で作ります。この順番を崩すと、撮影当日に何を聞くかが決まらなかったり、編集で使える素材が足りなかったりします。

この記事では、企画から公開までの6手順を、当社の制作実績をもとに説明します。密着する対象を新卒採用・中途採用のどちらかに絞って詳しく決めたい場合は、採用の密着動画|新卒・中途で変わる6つの手順で対象ごとの企画を説明しています。

密着動画を作る6つの手順

密着動画の制作は、次の6つの手順で進めます。

Fig密着動画を作る6つの手順
  1. 01
    目的と対象を決める
    誰に密着し、何を伝えるかを1つに絞る
  2. 02
    台本・質問を用意する
    話す内容と撮影順を前日までに本人と共有する
  3. 03
    撮影する
    1日の流れに沿い、使う分より多めにカットを撮る
  4. 04
    編集でテンポを整える
    動きのない場面を削り、テロップで補う
  5. 05
    長尺とショートで配信する
    長尺から見せどころを切り抜いて先に配信する
  6. 06
    反応を確認する
    再生の傾向を見て、次の企画に反映する

目的と対象を決め、台本・質問を用意する

密着動画を作る前に、誰に密着して、何を伝えるかを決めます。採用担当者が作る密着動画は、エントリー数を増やしたいのか、内定後のミスマッチを防ぎたいのかで、密着する社員と見せる場面が変わります。

目的と対象を決めずに撮影を始めると、1本の動画に複数のメッセージが混ざり、どの視聴者にも中途半端な内容になります。新卒採用と中途採用では、密着する対象と見せる内容がそれぞれ異なるため、どちらに力を入れるかを先に決めます。対象ごとの決め方は、採用の密着動画|新卒・中途で変わる6つの手順で詳しく説明しています。

目的と対象が決まったら、撮影当日に何を話してもらうかを決めます。密着動画は台本どおりに演じる動画ではありませんが、次の2つは撮影前日までに準備しておきます。

  1. インタビューで聞く質問のリスト(経歴、仕事内容、応募者への一言など)
  2. 1日の中で撮影する場面の順番(出社、業務、昼休憩、退勤など)

質問リストを用意しておくと、本人が当日に話す内容を事前に整理できます。当日になって初めて質問を聞くと、言葉がまとまらず、同じ質問を何度も撮り直すことになり、撮影時間が延びます。

撮影する場面の順番も、本人と撮影側の両方が事前に把握しておくと、当日の進行がスムーズになります。順番を決めずに撮影を始めると、必要な場面を撮り忘れたまま1日が終わることがあります。

撮影当日は1日の流れに沿って、カット多めに撮る

撮影当日は、時間の流れに沿って場面をつなぎます。朝の出社から始め、業務中の様子、休憩、退勤前の振り返りコメントという順番で撮っていくと、編集のときに迷わず並べられます。

この進め方で気をつけるのは、使う分量より多めにカットを撮っておくことです。編集の段階で「この場面のつなぎに使える素材がない」と気づいても、撮影をやり直すことはできません。業務の合間の表情や、移動中の短い会話など、台本に書いていない場面も合わせて撮っておくと、編集でつなぎやすくなります。

拘束時間の設計は、撮影方式によって変わります。当社の月額プランでは、月1回・4時間の枠に長尺4本分の撮影を収め、出演者の負担を月に半日に抑えています。密着動画の企画は、この4時間に収まる範囲で場面を選びます。当社には、人材紹介企業の採用ブランディングとして、第一線で働く人の1日に密着する形式のドキュメンタリー番組への出演を、企画・撮影・編集・サムネイルまで一括で制作した実績があります。

編集でテンポを整える

撮影した素材は、そのままつなぐと間延びした印象になります。編集では、次の3点を整えます。

整える点編集での作業
テンポ動きのない場面や、話が止まった間を削る
見やすさ発言の要点をテロップで補う
人柄が伝わる場面本人が悩んだことや工夫したことを話す場面を残す

当社が制作に関わるIT人材系の企業チャンネルの実測では、演者の経歴や人柄が分かる回は、長尺の中で上位の再生になりました。同じインタビュー素材でも、主語を会社の自慢ではなく「視聴者の困りごとを助けた話」にした回は、約6倍の再生になっています。密着動画のコメントも、業務内容の説明だけでなく、本人が実際に悩んだことや工夫したことを主語にした場面を残すと、同じ傾向が期待できます。

Fig当社が制作に関わるIT人材系の企業チャンネルの実測
約6倍
困りごとを主語にした回の再生倍率
約9割
ショートが占めるチャンネル全体の再生

編集とサムネイルの初稿は、当社の場合は撮影後およそ10日でお届けします。初稿を確認したあと、修正を反映して公開します。

長尺とショートで配信し、反応を次の企画に反映する

撮影した密着動画は、長尺1本をそのまま公開するだけで終わらせません。印象的な発言や場面を数十秒に切り出し、ショート動画として別に配信します。切り出す作業は長尺の素材から行うため、ショート用に撮影を増やす必要はありません。

当社が制作に関わるIT人材系の企業チャンネルの実測では、ショート動画がチャンネル全体の再生の約9割を占め、長尺への入口になっています。公開の順番も工夫が必要です。先にショートを出して興味を引き、そこから長尺に誘導する流れにすると、視聴者が自分から長尺動画を探しに行きます。採用動画全体の導線の作り方は、企業の採用YouTube活用手順で説明しています。

公開したあとは、再生数だけでなく、どの場面で視聴が止まっているかを確認します。業務内容の説明が続く場面で視聴が落ちている場合は、次の企画でその場面を短くするか、本人のコメントに切り替えます。

密着動画は1本で終わらせず、対象を変えて複数本作ると、見る側が自分に近い状況の回を選べます。新卒採用での企画の立て方や事例は、新卒採用の密着動画事例|3社の工夫と企画の手順で紹介しています。

費用の考え方

当社の月額プランの内訳では、撮影は月1回・4時間まで40,000円で、この1回で長尺4本分を収録します。長尺動画の編集は20分以内の1本で30,000円です。密着動画1本あたりの撮影費を見る場合は、40,000円を収録本数の4本で割って考えます。本数や撮影回数を増やした場合の概算は、内訳と同じ単価をもとに計算できます。

撮影だけ・編集だけのご依頼は、単価が変わるため個別にご相談ください。金額はすべて概算(税別)で、正式な見積もりはヒアリング後にご提示します。費用の内訳をさらに詳しく確認したい場合は、密着動画の相場|採用担当者が見積もりで確認する内訳にまとめています。

まとめ

密着動画は、目的と対象を1つに決め、台本と質問を前日までに用意し、撮影当日はカットを多めに撮り、編集でテンポを整え、長尺とショートで配信し、公開後の反応を次の企画に反映する、という6手順で作ります。撮影前の準備を丁寧にするほど、当日の撮影時間と編集の手間を抑えられます。

本数や撮影回数を変えた場合の概算は、見積もりシミュレーションで確認できます。サービスの内容はYouTube制作代行のページにまとめています。