YouTubeの動画編集だけを外注することはできます。ただし単価は、撮影込みの月額プランの内訳とは別に決まり、条件によって個別の相談になることが多いです。編集だけの依頼では、撮影した素材をどう渡すかで、初稿の精度と修正の回数が変わります。この記事では、編集だけを依頼する場合の料金の考え方と、素材を渡すときの準備方法を順番に説明します。

編集だけを依頼する3つの場面

編集だけの外注が検討されるのは、主に次の3つの場面です。

  1. 自社で撮影はしているが、編集にかける時間が足りない
  2. 社内で編集を担当していた人が異動・退職し、外注に切り替えたい
  3. 撮影込みの月額プランを検討する前に、まず1本だけ編集を試したい

最初の2つは、撮影の仕組みが社内にすでにある場合です。撮影した素材が手元にあるため、編集だけを外注先に渡せば作業を進められます。3つ目は、月額プランに申し込む前の検証として、単発で編集だけを依頼するケースです。1本の仕上がりを見てから、撮影も含めた依頼に進むかどうかを判断できます。

いずれの場面でも、依頼する側が撮影済みの素材を持っている点が共通しています。撮影から任せる依頼とは、準備することが変わります。

BtoBや検討期間の長い高単価商材を扱う企業では、展示会やセミナー、商談時の説明をすでに自社で撮影していることがあります。社内に撮影の記録が蓄積している場合は、その素材を編集だけ外注すれば、新たに撮影を依頼しなくても動画を増やせます。

編集だけの料金はどう決まるか

編集だけの依頼では、単価は本数や尺、修正回数などの条件によって変わります。撮影込みの月額プランで公開されている内訳単価は、撮影とセットになった前提の数字です。撮影を含まない編集だけの依頼に、そのまま当てはめることはできません。

カット編集のみを外注する場合の工程別の相場として、1本3,000〜15,000円という範囲を示しているページがあります。出典では、テロップ挿入やBGM・SE挿入は、カット編集とは別の工程として同程度の金額が示されています。条件は会社によって異なるため、見積もりを受け取ったら、その単価にテロップ・BGM・サムネイルのどこまでが含まれているかを必ず確認します。

単価が条件によって変わりやすいのは、編集だけの依頼では、撮影時の意図を編集者が把握していないためです。カットの位置やテロップの量、BGMの選定を編集者の判断に任せる範囲が広いほど、作業時間が読みにくくなります。見積もりを依頼するときは、本数・尺・修正回数に加えて、テロップやBGMをどこまで編集者に任せるかを先に伝えると、単価の差が小さくなります。

当社も、撮影込みの月額プランが基本ですが、撮影だけ・編集だけの依頼を場合によって受けています。その場合は単価が変わるため、個別のご相談になります。

社内で予算の決裁を取るときは、総額だけでなく、何本分の見積もりかを確認しておきます。1本あたりの単価で比較していても、見積もりの前提が3本分と10本分では、総額の意味が変わります。

渡す素材を3種類に分けて準備する

編集だけを依頼するときは、映像データだけを渡しても、編集者が意図を判断できません。次の3種類に分けて準備すると、やり取りの往復が減ります。

Fig編集だけを依頼するときに渡す素材
  1. 01
    映像素材
    撮影データ本体。使う候補だけに絞っておく
  2. 02
    構成・指示
    使う順番、残すカットと消すカット、テロップの文言
  3. 03
    参考イメージ
    サムネイルや過去動画など、仕上がりの方向性が分かるもの

このうち「構成・指示」を渡さずに映像素材だけを送ると、編集者が内容を一から読み込んで判断することになり、初稿までの時間が延びます。

構成・指示に書く内容の例

構成・指示には、次のような内容を書いておきます。

  • 使う順番(冒頭に置くカット、結論を話している部分)
  • 消してよいカット(言い間違い、長い沈黙、社外に出せない発言)
  • テロップに入れる文言(社名・肩書きなどの正式表記)

この3点が書かれていれば、編集者は意図を推測する作業をせずに、構成どおりに編集を進められます。

渡し方で起こりやすい3つの失敗

編集だけの依頼では、渡し方の不足がそのまま修正の往復につながります。よくある失敗と対策は次のとおりです。

起こりやすい失敗起きること対策
撮影データを全部渡す編集者が使う素材を一から判断する時間がかかる使う候補だけに絞るか、フォルダを分けて渡す
希望の尺を伝えない短すぎる・長すぎる初稿が上がり、修正が往復する希望の尺を最初に伝える
テロップの表記ルールを渡さない社名や用語の表記が崩れ、差し戻しになる表記ルール(社名・用語・敬称など)をまとめて渡す

この3つは、撮影を自社で担当している依頼者ほど見落としやすい点です。撮影者本人は意図を分かっていても、編集者には伝わっていないことがあります。最初の依頼では、少し細かいと感じるくらいの情報量で渡すほうが、結果的に修正の往復が減ります。

渡す素材のチェックリスト

渡す前に、次の5項目を確認します。

確認する項目確認する内容
映像データの形式と解像度編集ソフトで開ける形式か、納品物に必要な解像度があるか
使用する音源BGMやナレーションの権利関係が問題ないか
構成メモ使う順番、残すカットと消すカット
テロップの表記ルール社名・用語・敬称などの統一ルール
参考イメージサムネイルやトンマナが分かる参考動画・画像

この5項目がそろっていれば、編集だけの依頼でも、初稿の段階で大きな修正が出にくくなります。

納期は、本数や修正回数によって変わるため、見積もりの時点で確認します。撮影込みの依頼と同じ納期を前提にせず、編集だけの依頼として何日かかるかを個別に聞いておくと、公開のスケジュールが立てやすくなります。

当社に編集だけを依頼する場合

編集だけの依頼とセット依頼は、どちらが良いというものではなく、社内の体制によって向き不向きが分かれます。

Fig編集だけ依頼とセット依頼の向き不向き
編集だけに向く場合
  • 社内に撮影できる人員・機材がある
  • 台本や構成も社内で作れる
  • まず1本の仕上がりを見て判断したい
セット依頼に向く場合
  • 撮影の人員・機材を社内で用意できない
  • 企画・台本も任せたい
  • 毎月安定した本数を出し続けたい

社内に撮影の仕組みがすでにある場合は、編集だけの依頼で費用を抑えやすくなります。撮影から任せる場合は、企画・構成の相談も含めて依頼できる会社を選ぶと、渡す素材の準備にかける時間を減らせます。

当社は、撮影込みの月額プラン(月額20万円・税別)を基本のサービスとしています。撮影だけ・編集だけの依頼も場合によって受けていますが、単価は月額プランの内訳とは別に決まるため、個別のご相談になります。依頼する範囲や単価は、素材の量や尺、修正回数を確認したうえでお伝えします。

編集だけを依頼するか、撮影も含めて任せるかで迷う場合は、フリーランスと制作会社それぞれの向き不向きを整理したフリーランスと制作会社の違いも参考になります。撮影と編集をセットで依頼した場合の流れは、YouTube撮影・編集代行とはで説明しています。撮影込みの月額プランの内訳を知りたい場合は、YouTube運用代行の費用内訳にまとめています。

まとめ

YouTubeの動画編集だけを依頼する場合、単価は撮影込みの月額プランの内訳とは別に決まり、条件によって個別の相談になります。依頼するときは、映像素材だけでなく、構成・指示、参考イメージの3種類を分けて渡すと、修正の往復が減ります。

撮影込みで依頼する場合の概算は、見積もりシミュレーションで確認できます。サービスの内容はYouTube制作代行のページにまとめています。