YouTube運用代行を比較するとき、見積もりの総額だけで決めると、依頼後に想定外の作業や追加費用が発生することがあります。総額は、対応範囲・費用の決まり方・撮影体制・企画力・契約条件・初稿までの日数という6つの軸の組み合わせで決まるためです。この記事では、BtoB・高単価商材を扱う企業が複数の見積もりを比較するときに確認する6つの軸を整理します。具体例には当社(株式会社JISEKI)の内訳を使います。自社の数字を例にするのは、内訳を1円単位で開示できるのが自社の料金だけだからです。

比べるべき6つの軸

「YouTube運用代行」を検索すると、会社をランキング形式で並べた比較記事が多く見つかります。ランキングは候補を知る手がかりになりますが、順位の高さと自社の商材に合うかどうかは別の話です。総額が同じ2社でも、次の6つの軸の内容が違えば、依頼後の手間や追加費用の有無が変わります。

検討期間が長いBtoB商材では、動画の発信を途中で止めにくく、依頼先を選び直す手間も大きくなります。契約前に6つの軸を確認しておくほど、依頼後のズレを防ぎやすくなります。

軸確認する内容
対応範囲撮影・企画・投稿管理・データ分析のどこまでが月額の範囲に入るか
費用の決まり方工程ごとの単価の合計か、一式の単価か
撮影体制自社のスタッフが撮影するか、都度外部クルーを手配するか
企画力・業種の経験業種単位で具体的な企画の実績を説明できるか
契約条件最低契約期間、解約の条件、修正回数の上限
スピード撮影や素材提供から初稿が届くまでの日数

この6軸をそのまま質問リストにして、複数社へ同じ条件で確認すると、総額の違いが「単価の違い」か「範囲の違い」かを見分けられます。順番は決まっていませんが、対応範囲を先に確認すると、残りの軸を比べる前提がそろいます。撮影や企画・台本が含まれるかどうかで、費用の決まり方そのものが変わるためです。

Fig総額比較と6軸比較の違い
総額だけの比較
  • 見積書の合計額だけを並べる
  • 範囲や体制の違いが総額に隠れる
  • 契約後に想定外の追加費用が出やすい
6軸で比較
  • 対応範囲と費用の決まり方を分けて確認する
  • 撮影体制と契約条件を事前にそろえる
  • 総額差が範囲の差か単価の差か分かる

範囲と費用の軸

対応範囲

「YouTube運用代行」という言葉が指す範囲は、会社によって異なります。撮影・企画・投稿管理・データ分析まで一括で引き受ける会社もあれば、撮影と編集だけを担当する会社もあります。当社の月額プランの内訳は、撮影・長尺動画の編集・ショート動画の制作・サムネイルの制作です。企画・台本の作成は月50,000円(税別)の別オプションで、投稿作業やデータ分析は内訳に含まれていません。範囲の区分をさらに詳しく確認したい場合は、YouTube運用代行とは|業務範囲と確認すべき6項目にまとめています。

費用の決まり方

費用の決まり方も会社によって違います。工程ごとの単価を積み上げる会社と、投稿本数に応じた一式の単価を示す会社があります。当社の場合、撮影40,000円(月1回・4時間まで)、長尺動画の編集30,000円/本(4本)、ショート動画2,500円/本(12本)、サムネイル2,500円/枚(4枚)の合計が月額200,000円(税別)です。一般的な制作会社の相場は月30万〜50万円と当社は把握しており、当社の月額20万円は相場の約半額にあたります。工程ごとの内訳はYouTube運用代行の費用内訳|月20万円で何ができるかで詳しく説明しています。

Fig当社の月額20万円の内訳(費用の決まり方の例)
撮影(月1回)40,000円
4時間まで
長尺編集(4本)120,000円
1本30,000円
ショート(12本)30,000円
1本2,500円
サムネイル(4枚)10,000円
1枚2,500円

体制と企画力の軸

撮影体制

撮影は自社のスタッフが行う会社と、案件ごとに外部のカメラマンを手配する会社があります。外部手配の場合、撮影日の調整に時間がかかることがあります。当社は自社のスタッフが貴社のオフィス、または指定の場所で撮影します。月1回・4時間までの撮影で長尺4本分をまとめて収録するため、出演者が撮影のために空ける時間は月に半日です。撮影の交通費が料金に含まれるのは東京都内のみで、東京都以外での撮影は、交通費を別途お見積もりします。

企画力・業種の経験

企画力は、実績の本数よりも、近い業種での経験を具体的に説明できるかで判断します。社名を出せない場合でも、業種単位で企画の方向性を説明できる会社かを確認してください。初回の打ち合わせで、自社の商材に近い業種の企画例を挙げてもらうと、実際の対応力が見えてきます。

当社の制作現場では、SES(IT人材)企業のチャンネルを4社同時進行で制作し、初回撮影から約1週間で投稿を始めた実績があります。採用支援企業の発信チャンネルは、月4本ペースで長尺とショートを組み合わせて制作しています。企画を担当する体制は、フリーランスと制作会社でも異なります。体制の違いはフリーランスと制作会社の違い|YouTube運用代行の選び方にまとめています。

契約条件とスピードの軸

契約条件

契約条件は、見積もりの総額には現れません。確認する項目は次の3つです。

確認する項目確認しないと起きること
最低契約期間途中で止めたい場合に、条件が分からず判断できない
修正回数の上限上限を超えた分が追加費用になる
素材・チャンネルの引き継ぎ範囲依頼先を変えるときに、撮影済みの素材を受け取れない

この3項目は、契約書や利用規約を個別に確認する必要があります。見積もりの総額が安く見えても、この3項目がそろっていないと、あとから追加費用や制約が出ることがあります。

スピード(初稿までの日数)

撮影や素材提供から初稿が届くまでの日数も、会社によって差があります。投稿を一定のペースで続ける前提では、この日数が投稿スケジュールの立てやすさに直結します。当社の場合、編集とサムネイルの初稿は撮影後およそ10日でお届けします。

6つの軸で比較する4つの手順

6つの軸を使って複数社の見積もりを比較するときは、次の順番で進めます。

Fig6つの軸で比較する4つの手順
  1. 01
    6軸の質問リストを作る
    対応範囲・費用・撮影体制・企画力・契約条件・日数を書き出す
  2. 02
    複数社へ同じ質問をする
    同じ文面で2〜3社に問い合わせる
  3. 03
    回答を軸ごとに並べる
    総額ではなく軸ごとに回答を書き写す
  4. 04
    差の理由を確認する
    条件が違う軸は、理由を依頼先に直接質問する

回答がない軸は、推測で埋めずに依頼先へ直接確認します。推測で埋めると、あとで実際の条件と食い違い、追加費用の原因になります。比較表は、軸を行に、会社名を列にして並べると、総額の行を最後に見たときに、どの軸の差が総額に表れているかが分かりやすくなります。条件をそろえた比較表の作り方は、YouTube運用代行の相見積もり|比較する7項目で、仕様書の作り方から説明しています。

当社の内訳を軸に当てはめると

6軸に沿って、当社(株式会社JISEKI)の場合をまとめると次のとおりです。

  • 対応範囲: 撮影・長尺動画の編集・ショート動画の制作・サムネイルの制作が月額に含まれ、企画・台本の作成は月50,000円(税別)のオプションです
  • 費用の決まり方: 工程ごとの単価の合計で、月16本の投稿(長尺4本・ショート12本)が月額200,000円(税別)です
  • 撮影体制: 自社のスタッフが、貴社のオフィスまたは指定の場所で、月1回・4時間までまとめて撮影します
  • 企画力・業種の経験: SES(IT人材)企業のチャンネルを4社同時進行で制作した実績があります
  • 契約条件: 最低契約期間や解約の条件は個別のご相談です
  • スピード: 編集とサムネイルの初稿は、撮影後およそ10日でお届けします

記載の金額はすべて概算(税別)で、正式な見積もりはヒアリング後にお出しします。他社の見積もりと条件をそろえる際の物差しとしてお使いください。

まとめ

YouTube運用代行を比較するときは、総額ではなく、対応範囲・費用の決まり方・撮影体制・企画力・契約条件・初稿までの日数という6つの軸で条件をそろえます。総額が同じでも、6軸の内容が違えば、依頼後の負担も変わります。

当社の標準プランは、撮影込み・月16本の投稿で月額20万円(税別)です。本数や撮影回数を変えた場合の概算は、見積もりシミュレーションで確認できます。サービスの内容はYouTube制作代行のページにまとめています。