新卒採用でYouTubeを使うと、説明会の前に社風や働く人の雰囲気を伝えられます。選考中の学生は、社員の人柄を動画で確認できるため、入社後のミスマッチを防ぐ材料にもなります。
この記事では、新卒採用でYouTubeを活用する手順を、目的の決め方から撮影の進め方、公開後の使い方まで順番に説明します。当社が制作に関わる企業チャンネルで観察した事実をもとに、具体的な数字を交えて整理しました。
目的を1つに決める
新卒採用でYouTubeを使う目的は、大きく2つに分かれます。
- エントリー数を増やす(母集団形成)
- 選考中・内定後のミスマッチを防ぐ(定着率の向上)
両方を同時に狙うと、企画の方向がぼやけます。まず、どちらを優先するかを決めます。母集団形成が目的なら会社や事業の魅力を広く伝える企画になり、ミスマッチ防止が目的なら配属先の実際の働き方を見せる企画になります。
- 01目的を決める母集団形成か、ミスマッチ防止かを1つ選ぶ
- 02企画を2種類に分けるエントリー前向けと内定後向けで内容を変える
- 03社員紹介の型を決める経歴や人柄が伝わる構成にする
- 04撮影を月1回にまとめる4時間で複数本をまとめて収録する
- 05ショートで配信する長尺から切り抜いて学生の目に触れる機会を増やす
企画の決め方は、法人のYouTubeチャンネル運用の始め方でも5つの手順として整理しています。新卒採用に絞る場合は、この目的の設定が最初の分岐点になります。
企画をエントリー前向けと内定後向けに分ける
目的が決まったら、企画をエントリー前向けと内定後向けの2種類に分けます。同じ社員紹介でも、見せる内容が変わります。
- 会社や事業の全体像を伝える
- 説明会で話す内容を動画にする
- 母集団を広げる目的に合う
- 配属先の社員紹介を中心にする
- 1日の働き方や人柄を見せる
- 入社後のミスマッチを防ぐ目的に合う
説明会の前に公開する動画は、会社説明の代わりになる内容にします。内定後に見せる動画は、配属先の社員の1日や人柄が分かる内容にします。両方を1本にまとめようとすると、どちらの学生にも刺さらない動画になりやすいため、分けて企画します。
応募につなげる導線の作り方は、企業の採用YouTube活用手順で詳しく説明しています。
社員紹介は人柄が伝わる型にする
新卒採用の動画で中心になるのは、社員紹介です。当社が制作に関わるIT人材系の企業チャンネルの実測では、演者の経歴や人柄が分かる回ほど、長尺の中で上位の再生になりました。
もう1つの傾向として、同じインタビュー素材でも、主語を会社の自慢ではなく「視聴者の困りごとを助けた話」にした回は、約6倍の再生になりました。新卒採用に当てはめると、「仕事内容の紹介」ではなく「学生が気になる疑問(きつい仕事は何か、何にやりがいを感じるか)に答える」構成にすると、同じ傾向が働く可能性があります。
社員紹介の対象は、1人に絞らず複数名を用意します。配属先ごとに1本ずつ作ると、学生が自分の志望部署を選んで見られます。
撮影は月1回にまとめる
社員紹介を複数本作る場合、撮影の回数が増えると出演する社員の負担も増えます。当社の制作フローでは、月1回・4時間の撮影で長尺4本分をまとめて収録しており、出演者の負担は月に半日です。
新卒採用向けの社員紹介であれば、1回の撮影日に複数名の社員を順番に呼び、1人あたり1時間前後でインタビューを済ませる形にすると、月1回の枠に収まります。撮影日までに、各社員が話す内容(経歴、仕事内容、学生への一言など)を決めておくと、撮影時間が延びません。
当社の場合、東京都以外での撮影は、交通費を別途お見積もりします。複数拠点の社員をまとめて撮影したい場合は、拠点ごとの交通費も見積もりに含めて確認します。
配信はショート動画を中心にする
撮影した長尺の社員紹介は、ショート動画に切り抜いて配信します。当社が制作に関わるIT人材系の企業チャンネルの実測では、ショート動画がチャンネル全体の再生の約9割を占め、長尺への入口になっています。ショート動画は長尺から切り抜いて作るため、ショートのための追加撮影は不要です。
新卒採用の場合も、1本の長尺社員紹介から、印象的な一言や数字が入った部分を1〜2本のショートに切り分けて先に配信すると、長尺を見てもらうきっかけになります。
ショート動画を軸にした導線の作り方は、企業の採用YouTube活用手順、応募が増えた事例はYouTube採用の成功事例で紹介しています。
費用の目安と内製・外注の判断
新卒採用向けの社員紹介を月数本のペースで作る場合、費用の目安は運用代行の標準プランと同じ考え方になります。当社の月額プランの内訳では、撮影込みで次のようになります。金額はすべて概算(税別)です。正式な見積もりはヒアリング後にご提示します。
| 工程 | 内容 | 小計(概算・税別) |
|---|---|---|
| 撮影 | 月1回・4時間まで | 40,000円 |
| 長尺動画の編集 | 20分以内 × 4本 | 120,000円 |
| ショート動画の制作 | 12本 | 30,000円 |
| サムネイルの制作 | 4枚 | 10,000円 |
| 合計 | 月16本の投稿 | 200,000円 |
上記はいずれも概算(税別)で、正式な見積もりはヒアリング後にご提示します。当社は、一般的な制作会社の相場を月30〜50万円としており、当社の月額プランは相場の約半額です。撮影だけ・編集だけのご依頼は単価が変わるため、個別にご相談ください。
社内で内製する場合は、人事担当者が撮影・編集にかける時間を実際に測り、時間あたりの人件費を掛けて外注費と比べます。新卒採用は毎年同じ時期に繁忙期が来るため、担当者の本来業務(説明会運営、面接対応)と撮影・編集作業が重なる時期は、外注を検討する判断材料になります。
費用の内訳をさらに詳しく知りたい場合は、YouTube運用代行の費用内訳で工程ごとの考え方を説明しています。
まとめ
新卒採用でYouTubeを使う手順は、目的を1つに決め、企画をエントリー前向けと内定後向けに分け、社員紹介は人柄が伝わる型にし、撮影は月1回にまとめ、配信はショート動画を中心にする、という5つです。
費用は撮影込みの月額プランで考えると見積もりが比較しやすくなります。本数や撮影回数を変えた場合の概算は、見積もりシミュレーションで確認できます。サービスの内容はYouTube制作代行のページにまとめています。